昨日のしつけ教室の先生はゆうゆうさんでした。
私の記憶が正しければ、昨日は主に四つ習いました。
1)ジャンプ
2)アテンションのとりかた
3)バリケンから出てくる(涙)
4)ヒール
ジャンプは、ジャンプという動作に慣れてもらうためにやっています。だって、エランさんてばジャンプしない。地面から足が離れるという発想がないようなんです。
社会化期に段差を経験していないのではないか?という説まで出ています。(価値感だけでなく動作も社会化期に学習するものであると言われています)
とーほほ〜。
で、昨日はハードルとトンネルを組んでもらってミニアジもどきをやりました。エランさんは目線より低いバーなら飛び越せます。ジャンプすると気分が高揚するみたいで、飛ぶと楽しそうでした。
逆にトンネルはテンションが低い。
拒否することは全く無く、ちゃんと入っていくのですが、入るときに腰が引けてて、出てくるとアンニュイ。
直前のハードルはルキルキなので、妙な感じです。
ジャンプが順調になったので、つづいて他の犬と交互にコースを走らせるのをやりました。エランは動いている犬は気になってしょうがなく、普段はリードを引っ張ってでも近づいて追いかけたくなるのですが、ここではさせません。
どうするのかというと、フードでも、音をたててでもいいのですが、犬のアテンションを常にハンドラーにむけるようにするのです。
最近のエランはカームちゃんに鍛えられて、それなりに我慢が聞くようになっているのですが、それでもハンドラーのこみぞーがちょっと注意をはずすとヒールポジションを離れてふら〜っと犬のほうに言ってしまいます。
気が抜けません。
ここで、先生が興味深い話をしてくれました。
犬の専門家レイ・コピンジャー氏の講演で、犬の行動パターン(モーターパターン)の解説があったのだそうですが、そのことを教えてくれました。犬の捕食のモーターパターンは次のような段階を踏んだものになっているのだそうです。
1)見る
2)忍び寄る
3)走って追いかける
4)噛みつく
ボーダーコリーの場合はこの3)までが強められていて、4)を弱くするようなスクリーニングをかけているのだそうです。(ヒツジに噛みつかれては困るので)
ところで、この各段階は飛び越えること無く、順番に行うのだそうです。
つまり、見なければ、忍び寄らない。
忍び寄らなければ、追わない。
追わなければ、噛みつかない。
と、なっているのだそうです。
レイ・コピンジャー氏もシープドッグをやるのだそうですが、彼の犬は噛みつく犬なので、シープドッグをやるときは、2)忍び寄る まではやらせるものの、3)追いかける まではさせないのだそうです。追いかけてしまうと、その次の4)噛みつく が出てしまうからなのだそうです。
さて、これをアテンションをとるために応用するとどういうことかと言うと、1)見る をしてしまうと 2)忍び寄る をしたくなるのが犬ゴコロというものなのだそうです。
そこで、そもそも犬の視線管理をしなくてはいけないのだそうです。
何をしてもいいから、とにかく犬にこっちを見させるべし。
犬にロックオン状態を作らせない、おきてしまったらすぐにはずすべし。
ひええ。
でも、こみぞー君はがんばりました。
最後はリード無しでも、交代で走らせることが出来ました。
もちろん、ディストラクション役の犬が大変大人しかったから出来た技なのですけどね。これがパワフルなカームちゃん相手だとしたら危ないな・・・。
さて、次はバリケン。
エランはハウスさせると解除だけでは出てきません。ハウスの陽性強化が強いので、出てきたくないのです。
先生は「バリケンを逆さにしないとハウスから出て来なかった」エランさんが印象的だったようで、昨日は解決方法を教えて下さいました。
バリケンを逆さにしなくてもいいそうです。(そりゃそうだ)
ハウスから出てくる行動にコマンドをのせてやればよいのだそうです。
をを!なるほど!
そんなわけで、ハウスから出てくるコマンドは「出て」になりました。何度かやったら出てきました。あ〜、よかった。
最後は、久しぶりに Choose to Heel の練習。やってみたところ、エランには問題が発覚。
1)アイコンタクトしていない
2)ハンドラーの行動を先読みしてふらふらと歩く
そうなのです、ヒールのときは常にアイコンタクトしてなきゃイケナイのです。アイコンタクトしたままヒールできるようになるのが今後の課題です。
ここで疑問がわきました。
散歩の間中ヒールするべきなんでしょうかね?
それとも、別のコマンドでゆるめに行くべき?
皆さんはどうされていますか?
ともあれ、正しいヒールのために、「はじめの一歩」からやり直しとなりました。久しぶりにやってみると、そもそも歩きだしからエランさんてば進行方向を見ちゃってるよ。
生き物としては正しいんだけど、ここではアウトです。
アイコンタクトしながら踏み出せるように、トリーツを胸のあたりに持ちながら歩き出しの練習です。セツナイ。とほほ。
そういえば、エランさんは昔からアイコンタクトが今イチだったなあ。
最後に先生にアジを薦められて、乗り気のワタクシと全く乗り気でないこみぞー。しょうがないので、しばらくこみぞー手製のハードルだけで遊んでみようかと思います。
ゆうゆうさんの話をきいて、やっぱりがんばってレイ・コピンジャー氏の講演を聴きにいけばよかった、と後悔することしきり。
でも、いま、彼の本が翻訳されている最中なのだそうで、そちらにちょっと期待します・・・。
DINGOで行ったレイ・コピンジャー氏の講演の情報はこちら(開催済み)
http://www.dingo.gr.jp/schedule/06/index_rey.html
こちらのプロフィールによると70年代には牧羊犬の行動研究をされていたのですね。なーるほど、それで牧羊犬ネタが多いのですね。
かなりの高齢のご仁なので、次回の来日予定は未定なのだそうです。残念無念。
翻訳予定の本はこちらだそうで。
"DOGS: A New Understanding of Canine Origin, Behavior and Evolution"
(Scribner, NY, 2001; Univ. Chicago Press, 2002)
Amazonでペーパーバックが1664円也。
え〜。購入ボタンをぽちっとしてしまいました。
ああ、本貧乏・・・。